ギリシャで起こっていること ー資産家や企業はユーロを引き出し、キプロスに移している

10.05.27 by   カテゴリー : 世界の窓, 経済の話

 ギリシャで吹き荒れる民衆のデモ、労働者のストライキの意味は何か、デモ報道一色のメディアが伝えないギリシャの現実を、日刊ベリタ編集部が市民組織を通しゆきかっている情報から追ってみた。資産家や中産階級の人びとは預金引き出しに銀行へ向かっているという。それらの資金はタックス・ヘイブンのキプロスに移されたり、ロンドンの不動産投資に回ったりする。

 ギリシャの市民組織「政治的および社会的権利ネットワーク(Network for Political and Social Rights)のヤヌス・アルムパニス(Yannis Almpanis)さんが、ギリシャの状況について日本の市民組織 に送ってきた。その一部をATTACジャパンの秋本陽子さんの翻訳を頼りに紹介する。

 ヤヌスさんの手紙によると、ギリシャの財政状況は日増しに悪化しており、金融市場からの資金調達はほとんど不可能な状況にある。実際、誰もギリシャに貸そうと思わない。ギリシャ政府は大急ぎでEUとIMFの緊急融資支援プロセスを進めようとしている。

 「しかしドイツとIMFが要求している融資条件とは、まさしく社会的破綻を引き起こすものだ」と彼はいう。

 EUが要求しているのは、民間および公務部門労働者の賃金の引き下げ、年金減額、公務部門における数千人もの(おそらく実質的には数十万人)人員削減、労使間の団体協約の破棄、民間部門の人員削減における法的規制の撤廃、公的教育費削減(政府は、来年、1クラスの生徒数を従来の25人から30人以上にすると発表した)である。

 「時間がたつにつれて、IMF-EU-ギリシャ政府の計画は労働者にとって破滅的であるだけでなく、ギリシャを袋小路に追い込むものである、と多くの人々が理解してきている。公共部門労働者は給与が約30%カットされる。(公的および民間部門)の年金受給者も年金が15~30%削減される。若年労働者は、最低賃金以下(約580ユーロ)の給与になる」

 これは「最悪のIMFプランである」とヤヌスさんはいう。

 「この計画通りに進めば、2014年に、GNPに対する債務は150%(現在115%)になり、GNPは2009年の数値を5%下回ることになろう」

 早晩、債務は再交渉になり、一部の民間債権者は損失に遭遇することになる。こうした見方はますます強くなり、市場を極度に不安定にしている。資産家はすでに財産保全にかけだしている。

 「銀行で預金を引き出す人が殺到している。金持ちや中産階級の者たちは、ドイツはギリシャをユーロ圏から追い出すのではないかと恐れている。彼らは、自分のユーロをキプロスに移したり、ロンドンで不動産投資をして、ユーロの節約に走っている。IMFの支援を受けても、時がたつとともに、ギリシャは債務返済がほとんど不可能になろう」

 「働く者の破産はすでに始まり、そのうち国家も破産するであろう」

(日刊ベリタ)

http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201005082208476

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1 コメント

  1. Tweets that mention ギリシャで起こっていること ー資産家や企業はユーロを引き出し、キプロスに移している | ニューズ・マグ -- Topsy.com / 10.05.27 6:46 PM 

    [...] This post was mentioned on Twitter by yukilondon and yukilondon, ニューズマグ. ニューズマグ said: ギリシャで起こっていること  資産家や企業はユーロを引き出し、キプロスに移している http://tinyurl.com/2vt4qwc [...]





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