ネット検閲はなくなるか?「オンライン表現の自由の日」

09.03.13 by   カテゴリー : メディア

website  自由に表現ができて、いろいろな情報が手に入るインターネット。便利な時代になったものである。ただ、その自由が制限されている国もたくさんある。世界のメディアの監視役として活動している非政府組織「国境なき記者団」(本部パリ)は3月12日を「オンライン表現の自由の日」とし、この日、世界12カ国のインターネット検閲に関する報告書『インターネットの敵』を発表した。報告書は、同団体のホームページからダウンロードできる。

同団体は、報告書の中で12カ国を『インターネットの敵』として挙げている。その内訳は、ミャンマー、中国、キューバ、エジプト、イラン、北朝鮮、サウジアラビア、チュニジア、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナム。この12カ国すべてで、国民が「有害な」オンライン情報にアクセスできないよう、政府がネット環境をコントロールしている。

こうした国では、利用者を特定の情報にアクセスできなくすると同時に、反体制派のブロガーやジャーナリストを迫害(暴力、脅し、投獄)することでも情報を管理している。インターネットカフェを監視下に置いている国もある。インターネット上の表現によって投獄されているサイバー反体制者は世界で70人(09年3月12日現在)。中国は最大のインターネット検閲国で、サイバー反体制者として投獄されている人の数は50人に上る。中国に続くのはベトナム7人、シリア5人、イラン4人、ミャンマー2人、エジプト1人。07年、世界で2600以上のウェブサイト、ブログ、討論フォーラムが閉鎖されたり、アクセスできなくなった。

報告書によると、インターネット利用者が世界最大の中国は、インターネットへの取り締まりが最も厳しい。4万人の政府職員がインターネット上の情報を監視している。中国最大のブログのプラットホームも政府の監視下にある。検索エンジンで最も人気が高いのは中国製の百度(Baidu)(利用者全体の60%)で、これに続くのがグーグルの20%だ。国家が書き手を管理する状態にあると言えよう。

中国で百度を使って「天安門大虐殺」などと検索すると「法律、規則、政治によって表示できません」というメッセージが出る。英国公共放送最大手BBCや米国国営ボイス・オブ・アメリカ、ヤフー香港、ウィキペディアなどを含む、約3000に及ぶニュースサイトもアクセスできないようになっている。

イギリスでメディアを勉強している中国人の友人が「禁止用語を使わずに伏字にしたり暗号にしたりして表現する方法があるから、結構自由に情報が入るよ」と言っていたが、報告書によると、今では政府も新しい技術を取り入れ、こうした暗号にもフィルターがかかるようになったようだ。中国で禁止されている天安門事件関連のキーワードは400から500にも及ぶと言われている

「オンライン表現の自由の日」に先駆け、国境なき記者団と人権保護団体「アムネスティ・インターナショナル」は検索エンジンを運営するグーグル、ヤフー、マイクロソフトに自主検閲をしないように要請した。3社は、中国政府の要求に応じて「人権」「民主主義」「ダライ・ラマ」「チャーター08(08憲章)」(作家劉暁波(リュウ・ギョウ)氏らが中国共産党の独裁体制の廃止、民主化、人権状況改善を求めた08憲章。劉氏は拘束中)など、チベットや天安門事件に関連したキーワードの検索結果を制限している。

 ヤフーは、かつて中国政府の要求に応じて個人情報を提供したことがある。

「中国政府が地元メディアに天安門事件の特集を禁じている」とインターネット上で明らかにした中国人ジャーナリスト師濤(シ・タオ)氏は国家機密漏えいとみなされて服役中である。師さんはヤフーのメールアカウントを使ってこうした情報を送信していた。ヤフーはアカウント所有者に関する情報を持っており、これを中国政府に提供したことで、師さんの身元が発覚した。

2008年末、グーグル、ヤフー、マイクロソフトは「グローバル・ネットワーク・イニシアティブ」に合意し、利用者の表現の自由を尊重すると公言したが、報告書は、「これで3社がサービスを提供する国の要求を拒否することができるかどうかは、不明だ」と懸念を示す。

国境なき記者団は、08年夏開催された北京オリンピックの際、聖火リレーにあわせて各国で中国の人権抑圧に抗議する活動を展開。ギリシャのオリンピアで行われた聖火の採火式では、ロベール・メナール事務局長ら「国境なき記者団」のメンバー3人が、北京五輪組織委員会会長の演説中に乱入する騒ぎを起こし過激団体とのイメージを持った人も多いのではないだろうか。長野での聖火リレーのために、日本に入国した際も「日本の法律を順守する」との念書をとられた

一方、今年が第1回目「オンライン表現の自由の日」は、インターネット上で「サイバーデモ」サイトを開設。ネットを通して世界中のサイバー検閲を平和的に批判した。(実施時間はパリ時間で3月12日午前11時から3月13日午前11時までの24時間)同サイトでは、中国の天安門広場やキューバの革命広場など、世界9カ国でバーチャル抗議行動を行った。参加者は、アバターを作り、横断幕に表示するメッセージを選択できる。開催中に「サイバーデモ」を覗いてみたところ、参加者は多数。中国でのデモに参加している人の数が一番多く、12日午後7時の時点で約9800人。

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国境なき記者団(Reporters Without Borders) http://www.rsf.org/

ダウンロードの頁 http://www.rsf.org/article.php3?id_article=30543

(文章中の画像は「記者団」のサイトから。サムネール写真はイメージ。www.freefoto.com/

 

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1 コメント

  1. Tweets that mention ネット検閲はなくなるか?「オンライン表現の自由の日」 | ニューズ・マグ -- Topsy.com / 10.06.19 12:37 AM 

    [...] This post was mentioned on Twitter by 玲, お狸大明神. お狸大明神 said: ネット検閲はなくなるか?「オンライン表現の自由の日」 – http://tinyurl.com/yabmb5z 国境なき記者団にこの国の暗部を色々と指摘してもらいたいw [...]





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