ペット・ショップ・ボーイズが「ウェスト・エンド・ガールズ」のヒットから25年
英ポップ・グループ、ペット・ショップ・ボーイズがヒット曲「ウェスト・エンド・ガールズ」をリリースしてから今年で25年になる。ビートルズ(現在は解散)、ローリング・ストーンズ、エルトン・ジョンなど英国が1960年代以降生み出したポップスターの多くが、今や中高年になってしまった。解散あるいはコンサートの時にだけ結成されるバンドも多い中、ペット・ショップ・ボーイズは現役で、若い音楽ファンの間でも未だに格好いいと見なされる、珍しい存在だ。
キーボードを担当し、サングラスをかけるクリス・ローと元音楽雑誌の記者だったニール・テナントの2人組みのユニットは来日公演もこれまでに何回か行っており、コンサートに出かけたことがある人も多いかもしれない。
2人が出会ったのは1981年だが、大ヒット曲「ウェスト・エンド・ガールズ」の発売は25年前の4月。ペット・ショップ・ボーイズの曲の中で最も日本でよく知られているものかもしれない。当初「ウェストエンド」と名づけたユニットを、友人がペットショップに勤めていたから「ペット・ショップ・ボーイズ」に変えたというエピソードも著名だ。
2人の曲はダンス音楽としても著名だけれど、聞き手がぞくっと来るのはその歌詞のせいでもあるだろう。何気ない表現、ふとした言葉に人生のシビアな観察が出る。例えば、「RENT」(家賃)という曲があるが、「愛しているよ、君が家賃を払うから」という文句がある。
ペット・ショップ・ボーイズはほとんどプライベートな生活面を表に出さない。あくまでストイックでクール。英雑誌「ザ・ワード」4月号のインタビューで、「もし結婚していたら、妻が死んだばかりでも、それを他人に話したりはしない」とテナントが話している。
2009年の「ブリット・アワード」(英国レコード産業が毎年開催する)では、「音楽にすばらしい貢献をした賞」を受賞している。授賞式が行われた2月18日、9分に渡るミニ・コンサートで、これまでのヒット曲のメドレーを演奏している。凝った仕掛けのコンサートの様子がYOUTUBEの数分のクリップからも伝わってくる。
3月29日には新アルバム「YES」が出た。
一方、「かつての栄光よ、もう一度」ということなのか、80年代のバンドの再結成が相次いでいる。「ニューロマンティック」系ロックバンド、スパンダー・バレエ(「トゥルー」など)が今月、再結成を発表した。ウルトラボックス、スペシャルズ、ABCなどに続く動きだ。80年代といえばもう20-30年前の話。一体何故?果たして「過去の栄光が忘れられない」、「何かクリエイティブなことをしたい」、「お金が必要だから」?
英テレグラフ紙のニール・マコーミック氏は(3月27日付)、重要なのは「理由が何かは関係なくて、見たい・聞きたい人がいるかどうか」ではないか、と書いている。しかし、「個人的には」、再結成のバンドは「過去の遺産」から利を得ているようで、好きではない、としている。一種の「負けであり、バンド自身も知っていると思う」。
ペット・ショップ・ボーイズに戻れば、どの新聞か忘れてしまったのだけれど、新アルバムのレビューがあって、批評家は「すばらしいアルバム」だが、ペット・ショップ・ボーイズは「また今度も、賞賛するバンドになった。愛するバンドではなく」と書いていた。あくまでも、クール。近づきがたさを感じさせるバンドだからこそ、ここまで続いたのか?
ペット・ショップ・ボーイズ公式サイト
(スライド写真他は「ザ・ワード」誌)




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