ピザは野菜?企業支配の学校給食 Newslog USA

米国で子供の約3分の1は肥満。農務省は児童の肥満対策に学校給食改善を進めてきた。しかし、最近米下院は、その農務省の提案を無視し、学校給食に関する連邦政府支出法案を可決した。その法案では、冷凍ピザはトマト・ペーストを含んでいるため、「野菜料理」という位置づけは変わらず。デンプン質野菜への頻度制限はなされず、減塩・全粒粉食品使用を高めるという提案は取り入れられなかった。この法案可決の背景には、冷凍食品会社などから議員たちへの陳情があったという。

現在連邦政府補助の学校給食は、約3200万の児童に提供されている。ランチだけでなく低所得者層の子供には、朝食も無料か減額で提供されている。貧困率約15%、多くの家庭が日に3度の食事を食卓にのせるのが難しいという現実を考えると、多くの児童にとって学校給食は唯一の栄養源ともいえる。

農務省は、多くの新鮮な果物・野菜を給食に取り入れるべきと提案してきた。現在多くの学校で、毎日のように出されるフライドポテトを週2回に制限、塩分量の制限、全粒粉食品の使用を高めることも含まれていた。

さらに、ピザで使用されるトマト・ペーストの量も問題となった。農務省は2分の1カップのトマト・ペーストは「野菜」と考えているが、下院での法案では2テーブルスプーンのトマト・ペーストも「野菜」と考えるべきとしている。

農務省の提案に対し、食品会社は「厳しすぎ。でんぷん質野菜やトマト・ペーストにある栄養を過小評価している」と言う。農務省が時間をかけて、作成した提案の多くはつぶされたが、米冷凍食品協会では「重要な勝利」と、今回の法案通過を手放しで喜んでいるという。

30年前リーガン政権時には、コストカットのためにケチャップを野菜と見なした。この時にも、食品会社は議会議員に働きかけたと言われている。

児童健康向上に積極的なのは農務省だけではない。ミッシェル・オバマ大統領夫人は、昨年来、児童の肥満対策として「レッツ・ムーブ」運動を推進し、甘いデザートの代替品を提案してきた。しかし、このオバマ夫人の児童肥満防止運動に、昨年元アラスカ州知事のサラ・ペイリン氏は大きくかみついた。ペイリン氏は「子供が何を食べるのかを決めるのは親だ。政府ではない」と反論した。

オバマ夫人の取り組みはもっともである。しかし、「ここはフリー・カントリー。自分の食べたいものを食べて何が悪いのか」という意見もよく耳にする。その結果、親に習えで、子供もしっかり糖尿病、高血圧、高コレステロールなどの病気をかかえる。最近では肥満傾向は幼稚園児にも見られるという。

ピザが悪いとは言わない。フライドポテトが悪いとは言わない。しかし、毎日のようにフライドポテトを食べ、新鮮野菜を食べないのはバランス面でいいわけがない。退役軍人たちは学校給食の不健康さは、国家の安全問題だという。将来肥満で入隊に不適当な若者が増えるのを危惧するゆえだ。

ペイリン氏のように「政府は、米国人が食べるものをコントロールすべきじゃない」という声もあるが、実際食べるものをコントロールしているのは、政府ではなく大企業といえよう。〔ブログ「Newslog USA」より。筆者は在米ジャーナリスト)

 

公約の監視は選挙後も~大阪ダブル選と新聞 ※追記 敗れた側の日常が問われていないか

〔ブログ「ニュースワーカー2」の27日付のエントリーの転載です。)

大阪ダブル選挙の投開票日までにもう1回ぐらいは記事のアップを、と思いながら、前回の各紙世論調査の紹介以降、更新がないまま当日になりました。今夜遅くには、新しい大阪市長、大阪府知事が決まる見通しです。新聞各紙もネット上の自社サイトで当選速報にしのぎを削ることになりそうですが、選挙戦の総括としての掘り下げた分析や解説などは28日付の朝刊紙面になると思います。

知事選で17日間、市長選で14日間にわたった選挙戦で、現職の平松邦夫氏、大阪府知事からの転身をはかる橋下徹氏の一騎打ちとなった市長選が構図的にも分かりやすいためでしょうか。有権者の関心は高く、期日前・不在者投票は市長選で前回比7割増、知事選も同6割増と、大幅に増加したと報じられています(26日朝日新聞夕刊)。統一地方選で躍進した「大阪維新の会」を率いる橋下氏に対し、「反独裁」を旗印に民主、自民、共産各党が平松氏を支援するなど、党本部レベルはともかくとして地元レベルでは政党別の支持関係も明確でした。

新聞各紙も市長選を中心に大きな紙面を割いて報道してきました。終盤戦のここ数日で目についた傾向は、あらためて平松氏と橋下氏を、公約のほか街頭演説の内容なども含めて比較する記事の仕立てです。

朝日新聞は23日付朝刊社会面トップで、両氏の街頭演説を情報政治学の研究者に実際に見比べてもらい、口調や仕草などの特徴をそれぞれにまとめました。続く24日付朝刊の社会面トップでは、両氏の演説内容の変遷をまとめています。平松氏についての見出しは「封印」「『反独裁若者に響かぬ』」、橋下氏は「防御」「『市バラバラにしない』」です。演説については、産経新聞も24日付朝刊の1面に、平松、橋下両氏がともに劣勢をアピールし合っている、とのリポート記事を載せました。

両氏の比較で目を引かれたのは、毎日新聞が23日付朝刊の第2社会面に掲載した「『ブレーン』に聞く」の囲み記事。平松陣営からは神戸女学院大名誉教授の内田樹さん、橋本陣営からは元経済企画庁長官の堺屋太一さんが登場し、それぞれに平松氏と橋下氏を支援する理由を語っています。見出しは内田さんが「合意へ調整能力」、堺屋さんが「信念貫く純真さ」。毎日新聞は24日付朝刊の3面(総合面)をほぼ丸1ページ使った「クローズアップ2011」で、「都構想」「教育基本条例」「自治体の役割」の3項目について、知事選、市長選の各陣営の主張の違いをまとめています。

読売新聞は22日付朝刊から第2社会面にルポを掲載。平松氏、橋下氏、知事選の主要3候補と続き、25日付朝刊では民主、自民、共産、公明の各既成政党の動きも丁寧に紹介しています。

いずれも大阪に隣接する地域の地方紙ですが、23日付の神戸新聞と京都新聞の朝刊に「かすむ教育条例案」の見出しの記事が載りました。共同通信の配信記事です。大阪維新の会が争点に掲げた「教育基本条例案」に関し、選挙戦終盤の街頭演説などで橋下氏の言及が少なくなっていることを指摘しています。教育行政への政治関与を明記したこの条例案には府の教育委員会も含めて異論が絶えず、だからこそ橋下氏・維新の会側も選挙公約として府民や市民に問う、とした経緯があります。ダブル選挙の結果がどうあれ、当選した候補が「選挙民の信任を受けた」として、自らの公約を政策として実施に移すのは構わないのですが、選挙中に公約として有権者に十分に意識され、内容にも理解が得られていたかどうか、という問題があることは、マスメディアも有権者も、今のうちから意識しておいていいと思います。選挙が終わっても、公約の監視は新聞をはじめマスメディアの役割の一つです。

【追記】2011年11月28日午前3時40分

放送やネットで大きく報道されている通り、大阪ダブル選挙は大阪市長に橋下徹氏、知事に松井一郎氏と、ともに大阪維新の会の候補が圧勝しました。新聞各社も自社のサイト上で、投票締め切りの午後8時になるや、「当選確実」とアップするいわゆる「ゼロ当確」の速報でした。

投票所で投票を済ませた有権者にアンケートする「出口調査」の分析記事なども既に新聞社のサイト上ではチラホラ見えますが、大阪の新聞各紙が選挙結果をどのように分析しているのかは、紙面を見た上で後日、取り上げたいと思います。

この選挙結果で想起するのは、小泉純一郎首相当時の2005年の郵政解散総選挙です。国政選挙と地方選挙など違いも小さくはありませんが、有権者が「変化」や「改革」を強いリーダー像に託したという点では同じだとの直感を抱いています。小泉氏が労働組合を「抵抗勢力」と一刀両断にしたことと、橋下氏が大阪市役所を批判し続けたこととがダブって見えます。そして、平松邦夫氏をはじめ、橋下氏に対抗しようとした諸々の側(連合をはじめとした労働組合も含めて)には、2005年の教訓がありながら、不安、不満を抱えている人たちにふだんからきちんと向き合っていたのかどうか、日常のありようがどうだったのかが問われているのではないか、とも感じています。橋下氏の「独裁」の危険性を訴えるだけでは、そうした人たちに届かなかったのではないかと思います。

かつての自民党の場合は、2005年の空前の大勝利からわずか4年で信を失い、政権を明け渡しました。年越し派遣村が大きな社会的関心を集めたのは、その前年の2008年暮れから年明けにかけてでした。これから大阪では何が起こるのか、それをマスメディアはどう報じるのか。29日から新たなステップに進むのだな、と感じています。

 

やす鈴木のNY役者人生 -ヨガ・インストラクターの資格を取得  ny1page.com

11.11.26 by   カテゴリー: 世界の窓,

(ニューヨークの情報を伝えるウェブサイト、ny1page.comから、俳優やす鈴木さんのコラムを転載しています。)

 

ウティタ・トリコナサナ、三角形のポーズを海岸で決めているうちのかみさん

課として毎朝ヨガを続けていたが、200時間のティーチャー・トレーニングを受けようと思い立ち細かい仕事を整理して、4週間に渡るトレーニングに参加した。その約1ヶ月に渡ったトレーニングも無事終了して、晴れてヨガ・インストラクターの資格を取得。毎朝6時に起きて、午前8時から三時間のヨガのアサナ、一時間の昼食と二十分の休憩を午前と午後に一回ずつはさみながらヨガの哲学、歴史、スートラ、ティーチング・テクニック、解剖学、アユールベーダなどを午後5時まで毎日みっちりと習う。

最近は日本も江原啓之さんのおかげでスピリチュアルという言葉が定着したせいか、時々「自分の前世は何だと思いますか?」という質問をされることがある。

目くじらを立てて、信じる信じないの議論をするつもりは無い。僕はひとつの哲学として自分の人生に輪廻転生を受け入れている。だから「前世はなんだと思いますか?」という質問には結構まじめに答える。

もちろん確かめる手だては無いのだけれども、自分が何度も兵隊さんだったような気がしてならない。戦いで何度も命を落としているような気がするのだ。

そしてもうひとつは修行僧。

以前、ギリシャの旅行記でも書いたのだけれども、アテネの港町を一人で歩いていると、導かれるようにギリシャ正教の教会に足を踏み入れていた。

そこでは丁度、茶色いローブを纏った神父さん達が独特の調子のお祈りを捧げていて、それを静かに聴き入っていた時、自分でも思ってもいなかった涙が頬を伝った。 僕はキリスト教でもなければ、特定の宗教を持っているわけでもない。それはもちろん確証はできないのだけれども「魂の記憶」なんじゃないかと思った。

今回の一ヶ月に渡ったヨガの修行僧生活もきつかったけど、朝起きて「今日は行きたくないな」と思った日は一日もなかった。早朝のアサナの前にはサンスクリット語でお経のような調子のヨガスートラを瞑想をしながらみんなと一緒に数回唱えるのだが、その時もなぜか自然に涙がこぼれてきた日が何度かあった。二週間ほど経った頃、「これを一生続けて生きていくこともできるな」とふと思ったほどだった。それぐらい今回の修行僧生活が自分に合っていたのだ。

これで、ピラテス、エアロビクス、ヨガ、のインストラクターの資格を取得したので、これだけのことを日本語と英語の二カ国語で教えられれば、世界中の半分ぐらいの国、だいたいの先進国ならば、どこででも生きていけられる自信がついた。世界中を飛び回れる自由な翼を手に入れた気分である。

しかしこの「自由」という言葉とは、ずっと今までじっくりと向き合って、ある時は格闘し、ある時は勇気づけられながら生きてきた感がある。

父はずっと同じ会社で50年以上立派に働き上げた会社員だが、僕は学生の頃からどうしても自分が会社員になれるような気がしなかった。社会人としてどこかに所属している自分というのが、どうしてもしっくりと想像できない。

大学を卒業してニューヨークに渡って、ウェイターのバイトをしながら演技とダンスと歌のレッスンを始めた頃は、やっと自分だけの自由を手に入れたと思った。言葉も不慣れできつかったけど楽しかった。うれしさ、楽しさ、怒り、全ての感情をメーターが振り切れるほど全開で受け止めて生きていた。

そんなある日、当時90歳を超えていた祖母と電話で短く話す機会があった。おばあちゃんは短くぼそっと「もう会えんかもしれんね...」と言った。電話を切った後、一人のアパートに残されて涙が止まらなかった。「日本に帰りたい、うちに帰りたい」と初めてその時心から感じた。ニューヨークの冷たい一人の部屋で流しても流しても涙が溢れて止まらない。あの時の冷たい市松模様のリノリウムの床の感触を今でも忘れない。

あの冷たい感触が僕にとっての「自由」だった。

自由とは与えられるものではなくて、大きな代償を払って選択するものなのだと思い知らされた。その時、台所の流しのそばにかかっていたキッチンペーパーのロールが目についた。

そのキッチンペーパーには、可愛らしいカモメが空を優雅に飛んでいて、眼下に広がる教会やら民家やら畑やらを見下ろしているイラストが描かれている横にこんなキャプションが付いていた

“The most important thing in life is Freedom”

「人生で一番大切なものは自由です」

「バカヤロー!!」 一人きりの部屋でキッチンペーパーのロールに向かって怒鳴ってしまった。「キッチンペーパーごときが自由というものが何たるかを俺に語るんじゃねえ!!」怒りがおさまらなかった。もう僕の顔は涙と鼻水でぐしょぐしょである。

こっちは大好きなおばあちゃんに会えないかもしれない寂しい思いをしてまでも「自由」という選択をして、異国の地の一人の部屋で暗く冷たいリノリウムの床を踏みしめながら顔を涙と鼻水でぐしょぐしょにしているのに、キッチンペーパーのカモメにのんきに空を飛びながら人生と自由を語られた。

今から思えばこれは笑うしかない。

所帯を持った今、責任もしがらみも増えたし、時間に追われることも多いけど、年を重ねるごとに心が自由になっている気がしている。自分でどこへでも好きなところへ歩いて行ける心と足があるからだ。大変だったけど、自分の好きなことをやらせてもらってきているし、やりたくないこともあったけど、自分で選択してきた事がわかっているから。

自由については、ヨガのスートラを解説した本の中にある言葉がある。

「この世界に自分が拘束されているか、自由かというのは自分自身の精神の問題である」。

政治犯として植民地支配者に投獄されたあるヨガのグルは、自分を拘束している牢獄を自分に与えられた使命の場として捉え、囚人達を相手にヨガの哲学を教え始めた。何年も牢獄された後、政治的な風向きが変わり、グルはある日突然、釈放を言い渡されたが、彼は「私はまだ、彼らに教えられることを終えていない」と釈放を断って、納得するまで牢獄に残ったという。

この人にとっては、世界中どこにいようが、どんな状況になろうが、自分の使命がある限り、果てしなく自由な精神でいられるのだろう。うらやましいような、うらやましくないような...。

日本プレスセンターで英メディアに関して話しました

昨日(25日)、日本記者クラブが主催した「世界の新聞・メディア」研究会で、1時間半ほど、英国の新聞・放送・ネットの動向、ニューズ・オブ・ザ・ワールド事件とウィキリークスについて、話す機会がありました。

その模様は、クラブのサイト及びユーチューブで視聴できるようになっています。

Youtubeから

http://www.youtube.com/user/jnpc

クラブのトップページから

http://www.jnpc.or.jp

動画の全体は1時間半ほどですが、私のプリゼンテーションは約30分ほど。後は、出席したクラブメンバーの方からの質問に答える形を取りました。

先ほど、自分で視聴してみたところ、タイムズの元編集長「ロバート・トムソン」を、「ロバート・トンプソン」といい間違えていたり、マードックのビジネスの話で、SNSのマイスペースを「高く」売却したといってしまったり(実際は、買収価格よりはかなり低い価格で売却したので、高い買い物だったと言いたかった)、若干、不正確な箇所がありましたが、大体、英国のメディアの雰囲気は伝わったのでないかと思いました。

それと1つ、後で気づいたのですが、ブレア元首相の自伝「ブレア回顧録」(いま、書店で平積み)を訳された石塚雅彦 さんからの質問で、「政治権力とメディア」の関係が日英でどう違うかを聞かれて、私が十分に答えていなかったなあと反省。マードックの事件が頭にあり、英国の「政治とメディアの癒着の問題」を指摘しましたが、それよりももっと大きな特色を言い忘れていました。つまり、英国の(政治)メディアと政治勢力とは敵対関係にあるのです。常に、丁々発止の闘いがあります。英メディアは、それこそ「第4の権力」として、強大な力を持っている感じがします。・・・ということを言えばよかったなあ・・・と。ついつい、既に自分では分かっていることの説明をするのを忘れてしまったなと反省しております。

それでも、

「日本のジャーナリストと、英国のjournalistの意味の違いは?」
「英国の記者によるブログ活動やツイッターでの情報発信の現況」
「何故左派系高級紙が保守系よりも部数の落ちが大きいのか?」

などなど、鋭い質問が飛び、自分でも知的な刺激を受けた時間でした。

会場まで足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

事務局の方には大変お世話になりました。

もしお時間のある方で、英国のメディアにご関心がある方は、ご視聴くださると幸いです。

〔ブログ「英国メディア・ウオッチ」より)

「紳士のスポーツ」クリケットでの八百長はどうやって起きた?

紳士のスポーツ」とも言われるクリケットで八百長を行ったパキスタン人選手数人に対し英高等法院は、11 月上旬、有罪判決を出した。元々は英国で発祥したスポーツであるクリケットは、現在ではインド、パキスタンといったインド亜大陸の諸国を始めとする世界各国で本国以上の人気を集めている。クリケットの歴史と八百長事件の経緯に注目した記事を、「英国ニュースダイジェスト」の最新号〔ニュース解説〕に書いた。

http://www.news-digest.co.uk/news/content/blogcategory/18/263/

以下は「ダイジェスト」の筆者原稿に若干補足したものである。

野球の原型とされるクリケットは、11人で構成されたチーム同士が、緑の芝生の中に作られたフィールドの中で対戦する球技だ。この競技が生まれたのは、16世紀のイングランド南部においてだったと言われている。やがて19世紀に大英帝国がその領地を世界中に拡大していくにつれて、クリケットも世界各地に広まっていった。現在ではとりわけインド、パキスタン、オーストラリア、ニュージーランド、西インド諸島、南アフリカ共和国、ジンバブエなどで人気が高い。競技人口の多さでは、サッカーに次いで世界第2位である。1909年には、クリケットを統括する国際組織「国際クリケット評議会(International Cricket Council, ICC、本部ドバイ)」が設立された。

クリケットいえば、ファッションもお楽しみの1つ。選手のユニフォームは原則白で、男性の場合は白い襟付きのポロシャツに白いスラックス。女性は下に白のキュロットスカートなど。手には白い打者用手袋をはめ、足には白い脛あてをはく。靴も白だ。ひさしのついた白い帽子かハンチング帽をかぶる。緑の芝生の上を、白で全身を固めた選手たちが球を追うこの球技は、公正さを重要視する、紳士・淑女のスポーツといわれている。「それはフェアじゃない」という意味で「It’s not cricket」(関連キーワード参照)という表現を使うように、クリケットは公正さの象徴となっている。

―八百長疑惑が発覚

ところが、2010年夏、クリケットの試合中に八百長が行われたとの疑惑が発覚する。大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」(現在は廃刊)は、ロンドンに住むスポーツ・エージェントのマザール・マジャードに、パキスタンの選手たちに反則投球を行わせたら、15万ポンド(約1800万円)を払うと持ちかけた覆面取材を敢行。そして、同年8月にロンドンで開催されたパキスタン対イングランドの国際選手権において、パキスタン選手たちは、同紙に事前に告げられていた予定通りに反則投球を行った。さらに、お金を受け取ったマジャードの様子を映した画像が同紙のウェブサイトなどに掲載されてしまう。マジャードはこのとき受け取ったお金を使って、同試合の出場選手であるモハメド・アジフに6万5000ポンド(約788万円)、サルマン・ブットに1万ポンド、モハメド・アミールに2500ポンドを払ったと後に説明している。

疑惑がかけられたブット、アシフ、アミールは潔白を表明したが、今年2月、試合出場の5年間の禁止措置をICCから受けた。

今月上旬、ロンドンのサザク高等法院は、マジャード、アシフ、アミール、ブットが、賄賂受領目的で故意に反則投球を行い、賄賂を受領したことへの共謀罪で有罪とした。

パキスタンのスポーツ紙「ドーン」の記者によると、パキスタン選手の多くが不正行為への誘惑を受けるという。クリケットはほかのスポーツ競技同様、賭博の対象になっており、胴元が巨額のお金を選手に渡し、「反則投球などを依頼するようになっている」、「世界中の著名なチームの選手たちが巨大な八百長マフィアのメンバーになっている」。

今回はおとり取材によって明るみに出た、パキスタン選手らによる違法行為。ほかにこうした違法行為に手を染める選手がどの程度いるのか、そして、英国も含む他国ではこのような不正行為は行われていないのだろうか?今回の事件は、パキスタンのみならず、クリケットという球技自体への信頼感を大きくゆるがせる結果となった。

ーパキスタン選手による八百長事件の経緯

2010年7月:国際クリケット評議会(ICC)が、イングランド地方で行われた国際選手権での八百長疑惑に関し、パキスタン人選手らに連絡を取る。
8月:大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」が、おとり取材の手法を使い、スポーツ・エージェントのマザール・マジャードが賄賂で受け取った金を数える様子を撮影した動画をウェブサイトに掲載。マジャードは数人の疑惑のパキスタン人選手の名前を挙げた。ロンドン警視庁がこのエージェントを逮捕。
9月:疑惑がかけられたサルマン・ブット、モハメド・アシフ、モハメド・アミールの3選手は潔白を表明。ICCが3人を停職処分にする。3人はこの処分の撤回を求めて訴えを起こす。
10月:アシフが撤回の訴えを中止する。ブットとアミールによる停職解除の訴えが、裁判所によって却下される。
2011年2月:ICCが3人の選手の試合出場を数年間、禁止する。
11月:サザク高等法院が、マジャード、アシフ、アミール、ブットらが、試合での不正行為や賄賂の受領への陰謀罪で有罪とした。後日、ブットには30ヶ月、アシフには1年、アミールには6ヶ月、マジャードには2年と8ヶ月の実刑が下った。

ー関連キーワード

It’s not cricket. 「それはフェアじゃない」。

直訳は「それはクリケットではない」だが、クリケットは公正なルールを順守する、紳士のスポーツという意味合いがあり、「クリケットではない」とは、「スポーツマンらしくない」、「スポーツマンにふさわしくない」、「スポーツマンシップに反する」などの意味として使われる。ちなみに、これまでに「It’s not cricket」という名がついた英映画が2つ(1937年、49年公開)公開されている。前者はクリケット狂いの英国人の男性と結婚したフラン人女性の話で、後者はクリケットがからんだ、スパイ物だ。〔ブログ「英国メディアウオッチ」より)

有権者から見ると「大阪都構想」の優先順位は低い:大阪ダブル選挙の各紙世論調査

11.11.24 by   カテゴリー: ニュースあれこれ, メディア

週明けの21日付朝刊で、朝日、毎日、読売、日経各紙がそろって1面に大阪市長選、大阪府知事選のダブル選挙に関する世論調査結果を掲載しました。1日早く20日付朝刊に載せた産経新聞を含めて、大阪で紙面を発行する大手紙5紙の調査結果が出そろいました。各紙の主な記事と主な見出しを、世論調査と選挙戦情勢の記事に絞って書き留めておきます。ふだんは大阪市内版は対象にしていないのですが、いくつか目に留まったデータもありますので、今回は一部の新聞の大阪市内版も対象にします。

▼11月20日付朝刊

【産経】

▽1面トップ4段

「橋下氏と平松氏 接戦」

「知事選も競り合う」

「維新vs反維新 争点鮮明」

▽3面・グラフ6枚(「関心度」「現状認識」「説くんでほしい政策」の3つに対する大阪市民、府民それぞれの回答)

「ダブル選『関心』90%」

「教育条例案 賛否分かれる」

▼11月21日付朝刊

【朝日】

▽1面トップ4段

「橋下氏、一歩リード」

「平松氏、追う展開」

「知事選 松井・倉田氏競る」

▽3面・グラフ2枚(「大阪都構想に賛成か反対か」「何を一番重視して投票するか」)

「都構想『賛成』3割台」

「橋下氏手法『評価』54%」

【毎日】

▽1面トップ5段

「橋下氏、平松氏をリード」

「知事選 松井氏追う倉田氏」

▽3面「クローズアップ」・グラフ2枚(大阪都構想、教育基本条例への賛否と支持候補)

「都構想賛否と連動」

「7割 投票『行った』『必ず行く』」

「カギ握る公明票の行方」

▽大阪市内版・グラフ2枚(「最も重視する投票基準は?」「最も取り組んでほしい政策は?」)

「投票基準『政策』44%」

「『市長候補と連携』17%」

「新知事へ『景気対策』最多」

【読売】

▽1面トップ4段・グラフ1枚(大阪都構想の賛否)

「橋下氏先行、平松氏追う」

「知事選 松井氏ややリード、倉田氏猛追」

「大阪都構想『賛成』55%」

▽2面全2段・質問と回答

▽2社面3段・グラフ2枚(「大阪府知事選の主な立候補者の支持政党割合」「大阪市長選の立候補者の支持政党割合」)

「維新vs反維新 鮮明に」

「ダブル選『関心』90%」

▽大阪市内版・グラフ2枚(「争点として特に重視したい政策」「投票に行くか」)

「『必ず投票』大阪市内8割」

「『経済・雇用対策』問いたい」

【日経】

▽1面準トップ4段

「橋下氏、一歩リード」

「平松氏、追う展開」

「大阪知事選 松井・倉田氏が接戦」

▽1社面・グラフ3枚(「大阪が発展するために必要な政策」「橋下前府知事の実績を評価するか」「平松市長の実績を評価するか」)

「政策、雇用や医療を重視」

「都構想 賛成43%、反対22%」

注目の大阪市長選では産経が「接戦」としたほかは、4紙とも橋下氏が先行・リードの結論になりました。産経の調査実施が18~19日と金~土にまたがったのに対し、他4紙は実施が土~日だったことが理由かもしれませんが、よく分かりません。

個人的には、橋下徹氏と「大阪維新の会」が掲げている「大阪都構想」に、有権者がどんな意見を持っているかに関心がありました。構想そのものへの賛否だけではなく、今回の選挙で争点とされていることを是としているかどうか、という観点からです。

もともと、今回のダブル選を仕掛けたのは橋下氏でした。自ら大阪市長となって「大阪都構想」実現のために大阪市を解体する、との狙いからです。再選を目指して出馬している現職大阪市長の平松邦夫氏は「都構想」には反対です。これらの事情から、「都構想」が最大の争点と目され、マスメディアがそう報じることは分からないではありません。同じように、世論調査で新聞各紙が「都構想」への賛否を尋ねるのも、最大争点であるなら当たり前のことでしょう。ただ、せっかくの世論調査なら、もう一つ明らかにしてほしい要因があります。有権者自身も、「都構想」を今回のダブル選で問うべき重要な問題、喫緊のテーマと考えているのか否かです。「都構想」自体への賛否と、「都構想」を今、選挙の最大争点として問うことは、本来は別の問題のはずです。「都構想」には賛成だが、府知事ポストを空席にしてまでただちに選挙で問うべき課題とは思わない、と考える有権者はどれぐらいいるのか。マスメディアにとっては、選挙後の府政、市政をどう報じるかを考える上でも、無視できない観点だと思います。

そうした目で各紙の世論調査の関連記事を見ていったときに、読売新聞が第2社会面に掲載した分析記事に目が留まりました。重要な指摘をしていると感じた部分を引用します。

「重視する問題で都構想を挙げた人は選択肢中の最下位だったが、上位の経済活性化や医療・福祉政策などは候補者ごとの主張の対立が見えにくいため、都構想が有権者の有力な判断基準になっているようだ。」

大阪市内版のページには、さらに詳しい調査結果が載っており、それによると「争点として特に重視したい政策」の回答(複数可)はトップが「経済活性化や雇用対策」で82%の人が挙げており、「医療や福祉政策」(78%)、「府や大阪市の行財政改革」(73%)と続き、「大阪都構想」は49%と回答者の半数に届きません。

同じ傾向は、産経新聞の世論調査結果からもうかがえます。新しい知事、市長に取り組んでほしい政策を8つの選択肢から2つまで選ぶ設問では、やはり景気・雇用対策が最多で、「医療・福祉」「教育・子育て」と続き、「大都市制度改革」を挙げた人は1割にも満たず、優先順位としては低い結果になったと、同紙は伝えています。

これらの調査結果から何を読み取るべきでしょうか。橋下氏が知事職の任期を全うすることなくダブル選挙に突き進んだのは何のためかと言えば、「大阪都構想」実現のためでしょう。しかし、都構想については、有権者の大多数が「優先度が高い」と考えているとは言えないようです。マスメディアの報道はどこに焦点を合わせるのか。選挙後の府政や市政をどう報じるかにまで頭を巡らせながら、残り1週間を切った選挙戦報道に、時には試行錯誤も交えながらでも変化をつけていけばいいと思います。(ブログ「ニュースワーカー2」)

セミナー「障害者の多様な働く機会と『働きたい』に応える」が12月17日、東京で開催

第16回東京都障害者福祉センターが、12月17日、障害者就労支援の現状とこれからを考えるセミナー「障害者の多様な働く機会と『働きたい』に応える」を開催します。

今回のセミナーは、働く障害者の思い、企業の考え方や支援の様子などを紹介するとともに、これからの可能性なども交え、障害者就労の現状と課題について、ともに学ぶ機会として企画したもの。

講演1が「障害者とあたりまえに働ける企業グループをめざして」(ベネッセビジネスメイト、代表取締役社長、櫻田満志氏)、講演2が「私たちはこんなふうに働いています」(特別非営利法人 武蔵野の里 くるめパソコン作業所の皆さん)、講演3が「ダウン症児 連ドラに出演」(ケイプランニング、プロデューサー、国枝秀美氏)。

開催日時:12月17日土曜日、13時から17時45分まで。受付は12時半から。

会場:東京都庁第一本庁舎5階 大会議場

最寄駅:JR「新宿駅」西口から徒歩約10分

都営地下鉄大江戸線「都庁前駅」

対象:都民、障害福祉関係者

定員:500名

参加費:無料(手話通訳などございます。)

申込み方法及び申込み締切:

参加希望の方は、往復ハガキ、又はFAXにてお申し込みいただけます。

1)往復ハガキでお申込の場合

往復ハガキに住所・氏名(ふりがな)・電話番号を記入。配慮が必要な方は、車いすでの参加、手話通訳・要約筆記、点字資料希望等、記入してください。

2)FAXでお申込の場合

申込書(本画面の下部よりダウンロードできます)に必要事項を記入の上、FAXにてお申込みください。

参加申込書のアドレス:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/oshirase/15seminar/files/sanka.pdf

申込みの締切は、往復ハガキ、FAXともに12月9日(金曜日)です。(消印有効)

主催・問い合わせ:東京都心身障害者福祉センター、地域支援課、地域支援係

電話:03-3203-6147 ファックス:03-3203-9742

ホームページ:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/index.html

波津先生の「津波被災者の『居場所』作りにご支援を」

(大妻女子大でライフデザインを教える波津先生のメールを紹介しています。)

建築家芝静代さんらが、津波被災地・大槌町赤浜地区の支援をしています。

小さな集会所をつくって、みんなが集まれるような設備や太陽光発電を入れようというもの。すでに工事が始まって、着々と進んでいますが、資金はまだたりません。

もし、ご賛同いただけるようでしたら1口1 万円の支援をお願いします。わかめなど地元の産物がお礼に届く予定です。
http://www.finsf.co.jp/chirorin/

これは、景観・住居ネットの通信網を通じて、支援の呼びかけがあったものです。僕も、1口寄付しましたが、ご検討下さい。なにより、被災者の「居場所」作りが大切だと思います。

 

大阪ダブル選挙あと1週間

11.11.20 by   カテゴリー: ニュースあれこれ, メディア

大阪市長選と大阪府知事選のダブル選挙は、11月27日の投開票日まであと1週間となりました。大阪発行の新聞は各紙とも連日、関連記事を載せています。この2日ほどの各紙の報道ぶりを書き留めておきます。

▼11月18日付朝刊

【朝日】▽2社面「都市の明日は 大阪ダブル選3」「貧困 崩れる学力の礎 教育」▽2社面1段「維新教育条例案 尾木ママら批判」/1段「維新2条例案 堺市議会にも」▽30面(生活面)「競争・義務…教育どこへ」「親・子から見た大阪府の基本条例案」「夢描くには時間必要」「勝敗と思いやり 矛盾」

【毎日】▽1社面トップ全7段「ぼける争点」「意識しすぎ… 平松氏」「都構想玉虫色 橋下氏」

【読売】▽2社面全6段「大阪市長選 2候補の公約分析」「平松氏 着実 話し合い重視」「橋下氏 大胆 効率求め改革」

【産経】▽2社面「岐路の選択 大阪の政策課題」4「プロセスで対立 地下鉄民営化」▽2社面2段「タッグで声からし」「買い物客に支持訴え」/1段「維新2条例案 堺市議会にも」

【京都】▽1面「自治の行方 新たな段階へ」大阪の波紋③独裁「二元代表制 問われる意義」▽2面全4段「市長候補と『セット作戦』」「知事候補、知名度アップに腐心」

【神戸】▽3社面2段「市長選の対立軸利用」「倉田、松井両氏 知名度向上狙い」

▼11月18日夕刊

【朝日】▽2社面「ちょっと言わせて」同社大教授 太田肇さん「『承認』こそ意欲の源」公務員改革

【毎日】▽1面「密着ルポ」知事選 梅田章二候補「ぶれぬ『庶民のため』」

【読売】▽2社面2段「トップ激突 厳戒選挙」「異例の両候補警護」

【産経】▽1面トップ全7段「ツイッター 選管も困った」「演説会日程 書き込み違法?」▽1社面トップ全5段「激流 大阪政治決戦 市長選ルポ(上)」「橋下批判より『協調』」「平松氏、福祉と雇用アピール」

▼11月19日付朝刊

【朝日】▽2社面「都市の明日は 大阪ダブル選4」「児相に限界 地域担う」:虐待防止

【毎日】▽2社面全6段「知事は共感」「政令市長は複雑」「大阪都構想」

【読売】▽2社面「『橋下本』売れ行き好調」「肯定・批判両派から相次ぎ発刊」

【産経】▽2社面「岐路の選択 大阪の政策課題5=おわり」「得票左右する聖域 敬老バス」

【京都】▽1面「自治の行方 新たな段階へ」大阪の波紋④対等「議員提案で追認脱却へ」▽3面4段「11万共産票 行方に注目」「『反独裁』で平松氏支援」

【神戸】▽3社面「共産票の行方に注目」「容易でない独自路線転換」

▼11月19日夕刊

【朝日】▽2社面「ちょっと言わせて」俳優山本太郎さん「命の問題 考え聞こう」:原発

【毎日】▽1面「密着ルポ」知事選 松井一郎候補「一直線に改革訴え」▽1社面トップ「御堂筋は『脇道』」「活用策 議論低調」

【読売】▽2社面3段「維新新人vs議員浪人」「『負けたら終わり』自身も危機感」▽2社面「有権者のミカタ1」作家・有栖川有栖さん「文化守り 都市の格上げを」

【産経】▽1社面「激流 大阪政治決選 市長選ルポ(下)」「『独裁』払拭 笑顔で」「橋下氏、スキンシップ作戦」

【日経】▽1社面トップ「つぶやき罪つくり?」「法抵触の恐れ 通報例も」

ここまでのところは、大阪府知事から大阪市長への転身を図る橋下徹氏がかかげる「大阪都構想」を最大の争点と位置付けた報道が続いているようにみえます。もともと今回のダブル選は、地域政党「大阪維新の会」を率いる橋下氏が、任期満了を待たずに知事を辞職することで仕掛けました。なぜ大阪市長への鞍替えを目指すかと言えば、「大阪都構想」実現のためです。そうした経過にかんがみれば、最大の争点が「大阪都構想」であり、新聞各紙がそのように報じるのも当然の流れでしょう。ただ、個人的に気になるのは、その最大争点が果たして有権者の最大関心と一致しているのか、という点です。

その検証は、各紙の世論調査の結果がそろった後にしたいと思いますが、「有権者の関心」という意味では、朝日新聞が18日付朝刊の生活面に掲載した維新の会の教育基本条例案をめぐる記事に読みごたえを感じました。この条例案をめぐっては教育への政治の介入、教職員の管理強化などに対して批判も多く、物議が続いているのですが、朝日の記事は、さまざまな立場で子育て中の母親に何人にも取材し、条例案への意見、あるいは条例案の受け止め方などを丁寧に紹介しています。生活面に掲載していること、他候補との公約比較になっていないことなどから、体裁としては選挙関連の記事というより教育関連の記事になっていますが、多様な意見を知ることができるという意味で、有権者には有益なのではないかと思います。

さて、残り1週間となって、この週末はマスメディア各社が世論調査を実施しているのではないかと思います。共同通信と産経新聞は19日、記事をネットにアップしました。

「橋下、平松両候補が大接戦 一騎打ちの大阪市長選」(47news=共同通信)

http://www.47news.jp/CN/201111/CN2011111901000455.html

「橋下、平松両氏が大接戦 本紙世論調査 知事選も倉田、松井両氏競り合う」(msn産経ニュース)

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111119/lcl11111920120000-n1.htm

(ブログ「ニュースワーカー2」より)

 

波津先生の今週のお勧め番組

11.11.20 by   カテゴリー: ニュースあれこれ, メディア, 文化

(大妻女子大でライフデザインを教える波津博明先生が生徒に出すメールの一部を紹介しています。)

20日(日)
◎◎午後1時50分 NHK総合テレビ 「NHKアーカイブス NHK特集 いま原子力を考える(1981年)」
※これは、本当に必見です。30年前の番組ですが、ここでは、原発推進派と反対派の2人が真っ向から論争します。当時も珍しい情景でしたが、その後、推進派は、反対派あるいは慎重派との議論を避け、論議を封じて、原発を推進し続けます。日本の原発政策に、もう少し公開性と民主主義があったら、福島の事故もここまで壊滅的なものにならないで、すんだかもしれません。たとえば、読売、日経をはじめ、(東京を除く)主要紙は、この間ずっと、福島の事故が起きるまで、反対派の意見さえ紙面に載せてきませんでした。メディアの姿勢のために、国民の多くが、判断材料さえ奪われてきたわけです。NHKも、この番組以降、どこまで反対派の意見を伝えてきたのか、よくわかりませんが、十分ではなかったでしょう。

この歴史的な映像、福島後の現在見ると、感慨深いものがあると思います。ぜひ。

午後10時 NHK教育テレビ 「シリーズ イスラム教徒の10年③ドイツ・イスラム教徒”多文化主義”の敗北」
●深夜0時40分 NHK総合テレビ 「ドキュメント20MIN 一期一会 再び」
※「学ぶ」とは何か、を考える上で、大いに参考になる、同窓生2人の対話

21日(月)
◎午前9時半 NHKBSプレミアム 「ターシャ・チューダー四季の庭」
※深夜1時にも再放送

午後1時 NHKBSプレミアム 映画「プロヴァンス物語 マルセルの夏」
●午後8時 BS朝日 「地球伝説 ヨーロッパ大陸の誕生」

◎◎午後10時 「シリーズ 辛亥革命100年 ①孫文 辛亥革命と日本」(3回シリーズの第1回 明後日以降の案内、送れないかもしれませんが、この第2回第3回は、大推薦なので、ひき続き見て下さい。)
※中国の専制体制、清朝を打倒した辛亥革命から今年で100年。日本の高校教育では、日本の明治維新に40年遅れて起きた中国での旧体制脱却の動きといったふうに教えられた気がします。しかも、その革命は、袁世凱によって権力を簒奪され、指導者孫文は「革命、いまだ成らず」と慨嘆した・・。

しかし、革命が途中で挫折したとはいえ、皇帝専制を打倒したことだけで、歴史的意味があります。日本の明治維新は、将軍を天皇に変えただけ、つまり、ある王家(徳川家)の支配を、別の王家(天皇家)の支配に置き換えただけで、国民はずっと支配され続けたといってもいいでしょうが、辛亥革命は、「王様」の支配そのものに終止符を打ち、共和制に向かって踏み出したのです。アジア最初の共和革命というところに、最大のポイントがあります。

しかし、日本の教育では、それは強調されません。いや、子供たちに、気付いてほしくないかのようです。

とにかく、波乱万丈の辛亥革命、これを機会に改めて、勉強したいと思います。なにしろ、実に多くの日本人(有力な政治家を含め)が辛亥革命を支援、あるいは参加しているのです。自国では出来なかった共和革命に日本人が描いた夢は??日本という存在がなければ、この革命もありえなかったかもしれない。

そこには、横浜中華街も大きな役割を果たします。

●午後10時 テレ東京 「未来世紀ジパング ユーロ危機を浜矩子が解く」
※浜矩子(同志社大学教授)は、経済問題では、まずまず信頼できるので、いまのユーロ問題を理解するのに、お勧めしておきます。

深夜0時 BS1 「シリーズ ケネディの残光 発掘テープが語る暗殺」

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