東日本大震災 北上町十三浜漁村 復興支援トーク&ライブ

フェアトレードや国際協力活動を行っているNGOのパルシックでは津波の被災地・宮城県石巻市北上町から法政大学(東京・市ヶ谷)にバンドなどを招いて、「北上町十三浜漁村 復興支援トーク&ライブを」2月25日(土)に開催する。

「東日本大震災 北上町十三浜漁村 復興支援トーク&ライブ」

トーク:

『十三浜の漁師たちの被災と立ち向かう』 佐藤清吾 (宮城県漁業協同組合北上支所委員長)

『法政大学 人間環境学部が行なう震災支援』 西城戸誠 (法政大学人間環境学部)

ライブ:

渋谷修治とゆかいな仲間たち(北上町の被災者たちのバンド)

日時: 2012年2月25日(土)14:00~17:00 資料代: 2,000円(学生500円)

会 場: 法政大学 市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー26F  スカイホール

共 催: 特定非営利活動法人 パルシック

法政大学 人間環境学部

※このイベントで得られる収益の全てを、東北震災支援活動義援金として寄付いたします。

◆ お申込み・お問い合わせはメール・電話・FAXにてご連絡ください。

特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)

〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル Tel:03-3253-8990 Fax:03-5209-3453

メール:office@parcic.org

■パルシック http://www.parcic.org/news/boshu/2012_touhoku_225live.html

■渋谷修治とゆかいな仲間たち http://www.youtube.com/watch?v=KefQKY3cwFk

 

 

 

欧州で豊胸バッグの安全性に疑問符  ―英国では手術費用の負担が大問題に

昨年末、フランスの会社(PIP)が製造した豊胸用シリコン・バッグに医療上の問題があることが発覚した。最悪の場合、シリコン材が体内で破裂する可能性があり、豊胸手術を受けた女性たちの間にパニックが起きた。本国フランスやドイツでは女性たちに摘出手術が勧告されたが、英政府は「必ずしも手術は必要ない」と発表し、国によって対応がまちまちになっている。(「英国ニュース・ダイジェスト」最新号に掲載された原稿に若干補足したのが以下である。)

「ニュースダイジェスト」の英国ニュース解説:グラフつき http://www.news-digest.co.uk/news/news/in-depth/8476-faulty-french-pip-breast-implants.html

まず、こだわるようだが、このニュースを日本語で拾うと、「豊胸」という言葉が出てくる。英語では、breast implant (乳房インプラント)になる。英語ではニュアンスとして、ニュートラルな感じがする。「豊」がつくと、どうもすでにあるものを(より)大きくする・豊にする、というイメージが出る。これは事実を述べているだけかもしれないが、どうも個人的にはぴんとこない。乳がんなど、病気で乳房を失われた方が利用するもの、というイメージが自分の中であったせいかもしれない。

しかし、英国では、このインプラント手術を受ける人の90%が、乳がんなどの胸の病気よりも、「胸が小さい、あるいは形が気に入らないので、大きくしたい・形を変えたい」という理由で、これを利用しているという。胸が小さいことは大きな精神的なコンプレックスやダメージにつながることも多いので、この手術を受けたことで、人生が変わった、気持ちの持ちようが変わって幸せになったという女性がたくさんいる。

英国では乳がんに関しての関心が高い。BBCで見つけた情報によれば、毎年4万5000人が乳がんにかかっており、がん患者のなかでは、乳がん患者がもっとも多いという背景がある。家族、知人・友人の中に乳がん患者がいることは、珍しくないのだ。

Breast cancer http://www.bbc.co.uk/health/physical_health/conditions/in_depth/cancer/breast_cancer.shtml

以下、便宜上、「豊胸手術」という言葉を使用する。

―昨年から出始めた懸念

フランス製の豊胸用シリコン・バッグが、体内で破裂する危険性があるという恐れが出て、昨年末ごろから、世界各国で大きな健康上の懸念に発展している。

この豊胸材はフランスのポリ・アンプラン・プロテーズ(PIP)社が製造したもの。同社は医療用としては未認可の産業用シリコンを使い、フランス政府は使用禁止措置にした。会社は2010年に倒産している。

豊胸出術は、乳がんで乳房摘出手術をした人が乳房再建のためや、胸を大きくする美容整形上の理由などから利用されている。PIP社製の豊胸材でがん腫瘍が拡大するといった結果は1月時点で出ていないが、懸念は体内破裂の可能性だ。シリコンの中に入っているジェル状の物質が体内に流れ出て、細胞に損傷を与えると、痛みや炎症が発生したり、乳房の変形につながる。豊胸材の摘出も困難になる。

―世界で30万人、英国では4万人

PIP社製の豊胸材は世界65カ国の約30万人の患者に販売された。英国では豊胸手術を受けた25万人の中で、4万人がPIP社の製品を使ったと見られている。正確な数がはっきりしないのは、豊胸手術の95%は民間の医療クリニックが手がけているためだ。国民保健サービス(=NHS。税金で運営され、原則無料で医療サービスが受けられる)にはほんの一部の患者情報しかない状況だ。

英国医薬品庁(MHRA)によると、英国では女性に施される手術の中で豊胸手術の数がもっとも多いが、医療上の理由から豊胸手術を受けた人は全体の1割のみだ。

豊胸手術を受けた女性たちは、現在、大きな不安を抱えながら生きている。安全性についての情報が確定していないのと、摘出が必要となった場合、誰が手術費用を負担するかがはっきりしないからだ。

例えばフランス政府は「破裂の可能性は5%」とするが、MHRAによれば1%に下がる。一方、大手民間クリニックのトランスフォームは7%という。

フランス政府は予防策として摘出を推奨し、ドイツ、オランダ、チェコ、ベネズエラなども同様の姿勢をとる。

英国では、女性たちの懸念に後押しされる形でアンドリュー・ランズリー保健相が専門家グループに事態の分析を依頼。1月6日に発表された報告書は「原則としての摘出の必要は認められなかった」と結論付けた。ただし、「不安感はこれ自体が健康上の懸念になるので、もし女性たちがそう望めば、摘出できるようにするべきだ」とも書かれていた。すっきりとしない結論である。

費用負担についての政府の不明確な態度が豊胸手術を受けた女性たちの怒りを大きくしている。保健相は「民間のクリニックには、女性たちが無料で摘出手術を受けられるようにする、道義上の義務がある」と述べたが、「道義上」のみではなく、もっと強い口調で民間クリニックに訴えてほしいと思う女性たちが多い。

フランスでは、PIP社の豊胸材を使った女性たち約3万人に対し、政府が摘出の手術代を負担すると宣言。英国ではNHSが費用を負担すると述べているが、これはNHSで豊胸手術を受けた人のみ。ただし、民間のクリニックで豊胸手術を受けて、そのクリニックが閉鎖していたり、無料の摘出手術を行うことを拒絶した場合には、摘出手術のみ(ただし別の豊胸材との交換はしない)を行うという。民間の医療機関が行った手術の後始末をどこまでNHSが面倒を見るべきなのだろうか?

政府や民間医療機関の支援が十分ではないことに対し、豊胸手術を受けた女性たちが中心となって、抗議デモが各地で発生した。最終的に求めているのは、どの医療機関で治療を受けたかにかかわらず、無料で診察を受け、患者たちがそう望んだ場合には摘出と交換までも含め、無料ですべてをやってもらうということー患者たちは医者を信じて、この手術を受けたのだから。

今回の一連の事件では、豊胸手術について、公的機関による情報の一元管理を求める声が出た。また、医療以外の理由で豊胸手術に踏み切る女性たちに、豊胸材を身体に入れることへの強い警告を発した。

事態が今後どのような方向に進むにせよ、現在大きな犠牲者となっているのが、医療機関に身をゆだねた女性たちである。医療関係者がせめてできることは、すでにこの手術を受けた女性たちに安心感を与えるような環境を一日も早く築き上げることだろう。

本当になんだかつらないなあ・・・と思う事件である。医療上あるいは美容(あるいは生活)上の理由から身体に異物を入れることー様々な理由から人間はこれをよしとしてきた。(小さなことかもしれないが、私自身もコンタクトレンズを目に入れている。)ほかにも身体の一部を入れかえる医療技術の発展は目覚しく、恩恵を受ける人は私の家族も含め、たくさんいるのだけれども、人間は一体どこまでこの「入れかえる」道を進むのかなあ・・・と、しばし思いをめぐらせる事件でもあった。

―関連キーワード

Mammography:マンモグラフィー。乳がんの早期発見のために、乳房をX線撮影する方法、あるいはその装置。受診者の乳房を装置の撮影台に乗せ、プラスチックの板で乳房を台に強く押さえつけてから、撮影する。約30分間の処置となる。

英国に住む47歳から73歳の女性(昨年までは50歳から70歳)は、3年ごとに無料でマンモグラフィーを受けるよう国民保健サービス(NHS)から連絡を受ける。私自身、この検査を受けた。義務化されているのが非常にうれしい。無料なのだ!

2007-8年の1年で、170万人を超える女性がマンモグラフィーを利用した。早期発見となったために乳がんの進展による死を免れた割合は20-30%と言われている。しかし、すべてのケースを発見できるわけではなく、10%は見逃すとされる。初回で疑わしい兆候が見られ、再検診を受けるのは20人に一人であるという。(ブログ「英国メディア・ウオッチ」より)

 

【AIニュース】守られない約束:ネパールの移住労働者の強制労働

12.01.30 by   カテゴリー: ニュースあれこれ, 世界の窓

(アムネスティーインターナショナルのニュースより)

ネパールは、世界で最も経済発展が停滞している国の一つであり、 2008年の失業率は46%にのぼります。このような状況から、多くの 若者が国を出て働くことを余儀なくされています

公式の統計によると、2010年に海外に働きに行ったネパール人の数 は、294,094人であり、2000年の55,025人のおよそ5倍になっていま す。主な受入国は、マレーシア、サウジアラビア、カタール、そし てアラブ首長国連邦であり、多くが建築、製造、そして家事労働の 分野に携わっています。

ネパールの移住労働者が仕事を求めて海外に行く際、その多くが人 材派遣を行う会社を利用しますが、労働契約について本人に正しく 説明されることはまれです。その結果、ある者は一日21時間を越え て働かされ、ある者は雇用主から性的に搾取され、ある者は約束さ れた賃金の半分も受け取れず、被害の例には枚挙に暇がありません

アムネスティの調査員は、この現状を人身取引であると言い、「ネ パールの移住労働者は、国を出る前に、巨額の富を手にしている人 材派遣を行う会社に騙されています。実情を知った時には、60%と いう恐ろしい年利から逃れられない状況に陥っています」と指摘し ています。

移住労働者の立場は弱く、取り込まれた搾取の構造から逃れること ができません。また、問題が起った時に、誰に頼るべきかを知りま せん。ネパール政府当局は、速やかに派遣会社を規制するだけでな く、移住労働者やその家族が労働について適切な情報を入手できる ようにすることが求められています。

報告書「守られない約束:ネパールの移住労働者の強制労働 (英語)」2011年12月 http://amnestynepal.org/downloads/English-Nepal-MW-Report.pdf

 

フェアトレードの現場から  チョコレート・サミット開催

12.01.29 by   カテゴリー: ニュースあれこれ, 環境, 経済の話

バレンタインシーズンに向け、フェアトレードなどの「愛のあるチョコレート」を広めるチョコレート・アライアンス【コアメンバー団体: ACE、スローウォーターカフェ、ピープル・ツリー/グローバル・ヴィレッジ、フェアトレード・ラベル・ジャパン】は、ミニストップ株式会社と共催で2月4日(土)に「チョコレート・サミット2012」を開催します。

<チョコレート・サミット2012 イベント詳細> 最新情報は:https://www.facebook.com/chocoalliance

【日時】 2012年2月4日(土) 13:30~17:30 (開場:13:00) 【場所】 JICA地球ひろば 3F講堂 (東京都渋谷区広尾4-2-24) http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html

【参加費】 ¥500 (愛のあるチョコレート 試食セットつき) 【定員】 200名(事前申込優先) 【プログラム】 *内容は変更となる場合がございます。上記facebook特設ページで最新情報をご確認ください。

<スケジュール>

■Part1 13:30-14:25 『チョコレートができるまで ~カカオ生産地からの報告~』 スピーカー: 藤岡亜美(有限会社スローウォーターカフェ代表)、ACEガーナスタディツアー参加高校生・大学生 コーディネーター: 白木朋子    (特定非営利活動法人ACE事務局長)

■Part2 14:35-15:35    『愛のあるチョコレート 日本でのあゆみ』 スピーカー: 佐藤昌紀(NPO法人ポラン広場 東京事務局長)、 鈴木隆二(有限会社ぐらするーつ 代表) コーディネーター: 小野倫子    (ピープル・ツリー 広報マネージャー)

■Chocolate Break 15:35-16:20 フェアトレードの「愛のあるチョコレート」の試食、 コーヒーの試飲

■Part3 16:20-17:20 『愛のあるチョコレート 日本企業の挑戦』 スピーカー:岡村幸代(ミニストップ株式会社 商品改革・トップバリュ部 商品改革チーム/ミニストップ・フェアトレード研究所所長)、中島佳織(特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン 事務局長) モデレーター: 船木成記(株式会社博報堂)

【お申込み・お問い合わせ】 choco.summit@gmail.com 宛にメールにて、お名前・参加人数をご連絡ください。

※当日参加も可能ですが、事前申込者優先となります。出来る限り事前にお申込みください。 ※サミット終了後の懇親会(18:00-19:30、会費1,000円程度予定)への参加希望もあわせてお知らせください。

【主催】 チョコレート・アライアンス 【共催】 ミニストップ株式会社

■日刊ベリタ 2010年9月の記事「秋のフェアトレード・チョコレート」 http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201009280145022

 

【福島・東西しらかわ農協の挑戦】(下)これは協同組合としての挑戦です

東西しらかわ農協の鈴木昭雄組合長へのインタビューの最後。この事態を受けて、農協は地域の協同組合として何が出来るか、何をしなければいけないのか、について質問した。「今のこの事態について、私は農協の挑戦だと思っています。農協もまた地域の一員です。地域ということも踏まえ、農協にどれだけのことができるかを追求したい。そうした思いで、あらゆることに対応していきたいと考えています」という言葉が返ってきた。(聞き手:大野和興)

ー内部留保を吐き出しても

そうはいっても私どもは民間団体ですから、いくら赤字を出してもいいということにはなりません。その場合、総合農協ということが大きな強みとなります。農産物の販売など経済事業で支障が出ても、金融・共済で事業は継続できるという強みがあるのです。もちろん組合員の理解を得ることが前提になりますが、内部留保を取り崩してもこの難局を乗り切ることは許されるのではないか、と考えています。

生産者である組合員農家についていいますと、つくったものを評価して買っていただけるかどうか、それで生活が成り立つかどうか、ということにつきます。その部分で農協がどれだけのことができるかが問われているのです。2011年産米は、昨年産米と比べて私ども農協は相当高く買いいれています。生産者も、農協は高く我々からは買ってくれているという認識をもってくれています。来年の作付けについても、土壌検査を含め、農協の取り組みを評価してくれていると思います。

こういう騒ぎがある前は、まさに農協不要論があふれていました。国の農業政策でも、例えば戸別所得補償政策の実施にあたっても、農協の力は借りないという世界でした。しかしこれについては、やってみてやはり農協に入ってもらわなければやれないということで、かなりの軌道修正もあった。そしてここに来て、農協の機能が見直されていると感じます。

農協は農業協同組合であると同時に、地域協同組合でもあるのです。今回の事態の中で、地域全体の安定に相当寄与しているのではないかと思うのです。例えば私どもはガソリンとか灯油の無料配布を公共機関や緊急性のある医療機関、獣医師に行いました。食料も一万三〇〇〇食くらい提供しました。スーパーにも食べるものがなくなった時の話です。こういう地域貢献活動は、誰に頼まれたわけでもなく、組合の責任においてやったことです。被災の大きい浜通りに地域には、何トンのレベルでコメを運んだりもしています。

震災・原発事故とは離れますが、いま政府が進めようとしているTPP(環太平洋経済連携協定)は、こうした地域に根差した協同組合としての農協、そこに依拠して営農・生活を営んでいる組合員農家に重大な打撃を与えると思います。特に被災地にとっては、地域経済と農林漁業再生の道が閉ざされるほどの影響を与えるでしょう。先ほど総合農協の強みということを申し上げましたが、協同組合金融も相互の助け合いの共済もアメリカンスタンダードに合わせて協同をいう側面を取り払ってしまおうということでしょう。さらにそれぞれの国の経済的環境も歴史も文化も無視して、国家が持つ同然の権利である関税自主権もなくしてしまおうということですから、国家の体をなさないことになってしまいます。

ー時代は変わり目に

最後にこの国の農業と協同組合の在り方について簡単に申し上げて私の話を終わります。農業について六次産業化をめざせという意見があり、政府の政策にも取り入れられています。一次産業・二次産業・三次産業を掛けると六だから六次産業というのですが、それらをすべてを農業に取り込めという考え方です。

しかし農業は、他とはまったく別の種類の仕事です。それは再生可能で、自然循環型なのです。そのことを繰り返すことによって、何万年、何十万年の人類の歴史が続いてきました。産業革命以降、人間はさまざまのぜいたく、欲望を満たすため、資源の枯渇を前提にして、地球上のあらゆる物質を利用してきました。その行き着いたところが、今回の原発事故なのではないでしょうか。我々の農業、漁業、林業は、土の力と光合成によって成長する植物を利用し、食べる、それを食べる動物を利用する、まさに自然の循環と、その上に成り立つ食物連鎖の上に成立しているのが農業というなりわいです。このことを続ける限り、私たちの生活は未来永劫続くのです。

それに対して現実は、できるだけ働かないで、うまいものを食って、長生きして、しかも貯金通帳のゼロの数を増やしたい。そのことに幸せを感じるという価値観で覆われています。こういうことを言う政党が政権を取る時代です。大震災と原発事故を経験した今も、時代は、私どもが考える自然循環、再生可能な自然エネルギーに基づく持続的なくらしのシステムではなく、一方通行の成長と大量生産・大量消費の経済システムの方に向かっていると思います。

私自身は震災に遭遇する前から、効率と経済成長一辺倒で来た経済や社会の仕組み方は限界にきたと考えていました。その限界を乗り越える思想は何かとずっと考えていたのですが、それはこれまでの仕組みとは別のものだと思います。それが協同組合の原点なのではないか、市場原理主義を乗り越えるのは協同組合システムではないかというのが私の到達した結論でした。二〇一二年はたまたま国際協同組合年です。市場原理主義、あるいはグローバリゼーションから脱皮するためには、協同組合運動が最も有効だと私は考えています。

ー原発への無知を反省している

ー原発についても同じように考えています。人が安全だというから、私も安全だと思ってていました。全く無知でした。いったん事故を起こしたら、収束するにもその方法すら見つからない。こういう馬鹿なことを人類は進めてきたのかと暗澹たる思いです。大丈夫な理由だけを並べて、リスクについて議論することすらタブーとされてきた。我々の知能のあさはかさを自らに言い聞かせているところです。     私を含め社会全体が実態をまず知ることから始めないといけないと痛感しています。ここでも協同組合の原点、協同の思想に立ち返って社会の在り方を問い直す作業の必要性を感じます。

最後になりましたが、私どもは原発事故と放射能の怖さと直接対峙しながら、安全なものをつくり、消費者の皆さんにお届けしようと日夜努力しています。どうか福島を見捨てることなく、お力をお貸しください。それでも消費者としては、出ないほうがいいわけですから、5ベクレルでも10ベクレルでもだめだということになってしまう。限りなくゼロに向けて、という方向をめざしてやっていくつもりです。(日刊ベリタより)

 

 

冬のシンボル、トロイカに「無限の空間」の響き

12.01.29 by   カテゴリー: 世界の窓, 文化

「国」というのは地図上の場所だけをいうのではない。それは,様々な感覚や音や匂いその他の入り混じったものです。 

「冬のロシア」を感じる方法とは? 答えは簡単です。それはトロイカに乗ることです。トロイカに乗ると,耳に雪のざくざくいう音が聞こえ、そのスピードのために雪が顔に当たり、頬に当たる風は冷たく,又トロイカの鈴のメロディーが心地よく響き,輝く銀世界が一面に拡がります。

「トロイカ」の由来は郵便局です。トロイカは18世紀のまだ鉄道がなかった時代に “速達郵便”の役割を果たしていました。トロイカの馬の数は三頭で(トロイカ;тройкаはロシア語で“三つ”を意味します)、真ん中の馬は背が高くて力の強い馬が「だく足」で走り、両側の軽い馬は駆け足(ギャロップ)で走ります。ギャロップで走っている二頭の馬が真ん中の馬を背負うように引っ張って行きます。そうすると、馬たちはそんなに疲労することもなく、結果として、トロイカのスピードが上がって時速は50キロメートルにもなります。

18世紀には、街道の30-40露里(露里・ロシア語:верстаは1.06キロメートルに相当)毎に、交代用の“御者の家”(ロシア語:ямские избы)が作られていて、その“御者の家”で馬を変えました。鈴の音が遠くから(5露里ぐらい距離から)聞こえてくると、御者(ロシア語:“ямщик”ヤムシーク)は新しい馬を用意しました。“トロイカ”と“ヤムシーク”という言葉は古いロシア民謡やロマンスによく出てくる言葉です。鈴はサンクト・ペテルブルグとモスクワの中間にあるヴァルダイ(ロシア語:Валдай)という小さい町で作られましたので、ヴァルダーイスキイと言います。(ヴァルダーイスキイ・コロコーリチクвалдайский колокольчик)

作家のゴーゴリは小説『死せる魂』の中で、ロシアを疾走するトロイカに喩えています。トロイカはロシア人の心に心地よく響く言葉で、ロシアの「無限の空間」を表します。無限の空間というものはいつでも不確かで未知なるものなのです。この感情の故に、人は運命や幸運といったものを信じたくなるのです。

トロイカはロシアの冬の田舎の祭りの欠かせないものです。「冬を送り・春を迎える祭り」(ロシア語:“Масленица マースレニツァ「バター週間」)は例年ひどい寒さの時期に行われるので、トロイカに乗る時には寒さ対策としてロシアの伝統的な飲み物であるヴォッカを飲むのが人気です。このためか,様々なヴォッカのラベルにはトロイカが描かれています。

観光客はモスクワではソコリニキ(Сокольники)公園とクジミヌキ(Кузьминки)屋敷、サンクト・ペテルブルグではツァールスコエ‐セロー(Царское Село皇帝の村)とパブロフスク市(Павловск;サンクトペテルブルグの南約30キロメートルにある町)でトロイカに乗ることができます。(「日刊ベリタ」より)

 

 

 

【福島・東西しらかわ農協の挑戦】(中)営農技術でもさまざまの試験と工夫を繰り返す

今春の作付けに向け、凍りついた田畑で7000か所の放射能土壌マップ作りに取り組んでいる福島・東西しらかわ農協の鈴木昭雄組合長へのインタビューの続きです。

検査や計測で事実を知ると同時に、営農技術の工夫でいかに作物の放射能による汚染を低減するかもまた大事な課題である。(聞き手:大野和興)

ー営農技術面での工夫

もう一つ、営農技術における対策があります。放射能を吸収するというゼオライトの散布の試みです。ゼオライトについては、七年前からブランド米開発として取り組んだ経過があります。ゼオライト農法という本があって、ゼオライトを万能の神的に扱っていたのですが、環境や地質を無視したところがあって、やせている土地ではあまり効果を発揮しなかったようです。肥沃な土ほどバクテリアの繁殖とか過剰窒素や過剰燐酸物の吸収だとかで効果を発揮する。つまり土をコントロールする能力があるのです。

その性質を利用しよういうことで、私どももブランド開発の手法の一つとして取り入れていました。そのゼオライトの吸収力が放射能汚染対策に役立つのではないか考え、一つの可能性として研究してきたのです。水田で270ヘクタール、野菜で100ヘクタール、キュウリ、トマト、イチゴ、インゲン、ピーマンなどを除染栽培試験として実施しました。どれだけの効果があるかを知るため、NPO法人と協力して、福島市でもかなり汚染の強いところでも約六ヵ月間、試験栽培をしてみました。その結果、ゼオライトの除染効果は実証されました。

この結果を2012年の作付けに利用するためにも、先ほど申し上げたベクレルマップといいますか7千か所の土壌検査が重要になります。高い資材をむやみやたら散布するわけにもいきませんから、高い汚染が計測された圃場にゼオライトを施用することになります。

ゼオライトではそのほか、セシウムに汚染された稲ワラを食べた肉牛に、飼料に混ぜてゼオライトを食べさせるという試験もやっています。岐阜大学の研究で、ゼオライトを給与すると肉質が良くなるということが明らかになっていますので、牛に問題が出ることはありません。

ー隣にゴミを片付ける、ではだめ

こんなことをこれまでやってきていますが、これからやる土壌マップ作りで、汚染されているという結果が出た場合の対応については、このほかいろいろ考えています。いろいろな大学の先生方とも話をさせていただいて、いまこれがいいのではないかと考えているのが、天地返しです。これが決め手ではないかと思います。

表土を地中三〇センチとか三五センチほどうないこんでしまう。これでしたら、計っても反応は出ません。問題は、一枚の水田でも線量が高いところと低いところがあることです。田んぼを代かきして水を落とすと、泥はどうしても低いところに集まります。ところが放射能は泥、つまり粘土の部分に吸着しやすいですから、そこの場所が線量が高いのです。その対策として泥を流してしまうということも考えられますが、これも難点があります。自分ところのゴミを隣に片付けるみたいな発想ですから、必ずしも好ましいとは思いませんが、ひとつの方法ではないかとも思っています。

というのは、いま一番問題になっている山林の除染ともかかわるのです。山林が汚染されているから、河川も汚染されているだろうと実は思っていました。ところが計測してみると、水はほとんど汚染されていません。唯一、雨が降って川が濁ったとき、つまり山の有機物、粘土類が流れ込んだときに少し上がりました。山林、土、水を含め除染を考える際には、天候にもタイミングを合わせてやらなければならないのです。いま騒がれている除染は、ほとんどの場合、自分の家のゴミを隣に持っていく方式なのです。このことには私は納得していません。

ー政府はキチンを説明と情報開示を

基本的には私は、こういう言い方は反発されるかもしれませんが、放射能と共生するしかないと考えています。例えば天地返しで土に下に埋めて、三〇年の半減期を待つとか、雨が降った時には表に出ないとか、作物についてはできるだけカリウムやゼオライトを撒いて作物がセシウムを吸収しないような手段をこうじるとか、汚染されたことを前提にして、私たちが被害を受けないような方法を考えなければならないと思うのです。食べる人たちも、そういった栽培をされたものを選択して食べてほしいと思います。なにも食べられない、という考え方もあるでしょうが、キチンとしたリスクヘッジの上で科学的に安全と証明されたものについては食べていただきたいと思うのです。

同時に政府は安全基準について、その数字はどういう意味を持っているのか、国際的な基準と比べてどうなのかをきちんと国民に説明すべきです。例えば基準が100ベクレルとなった場合、それをめざすということでなく、あくまでゼロをめざすべきだと思うのです。そうでないと、99ベクレルはいいが、101は駄目だというおかしなことになってしまいます。そうした考えのもとに、先程言いましたが、検出限界の20ベクレル以上が出たものは出荷しませんし、万一消費者サイドで20ベクレル以上が検出された場合は全量買い戻しますという方針で臨んでいます。

ーそれでも出荷は止まってしまった

そうはいってもやはり現実は厳しいです。先ほど述べたように細かく検査して、20ベクレルの検出限界を超えてセシウムが出たものについては出荷しないという厳しい方針で臨んでいるのですが、コメの出荷はほとんど止まっています。

消費者としては、出ないほうがいいわけですから、5ベクレルでも10ベクレルでもだめだということになってしまう。風評被害というのか実被害というのか、呼び方はこの際どうでもよいと思うのですが、今回の事態の接して思ったのは、社会全体が危機管理能力あるいは危機に対した時の対策能力がなかったと痛感しています。それくらい無防備だったところにこの事態が起きて対応できないし、情報も隠されて表に出てこない。その意味では風評被害というのは人災であるというふうに思います。(つづく)(「日刊ベリタ」より)

 

「日の丸・君が代」最高裁判決は大阪への牽制~水島朝穂さんの視点

ひとつ前のエントリーで触れた日の丸・君が代の起立斉唱の強制をめぐる最高裁判決について、憲法学者の水島朝穂さんが自身のサイトで取り上げています。

※平和憲法のメッセージ「今週の直言」:「最高裁は変わったか―『君が代訴訟』判決と裁量統制」 2012年1月23日

http://www.asaho.com/jpn/bkno/2012/0123.html

憲法判断に消極的とされてきた最高裁に変化の兆しが生まれているとして、昨年3月の定数是正訴訟判決を例に、「近年の最高裁は、違憲判断を正面から打ち出すというわけではないものの、個々の施策に対して立法府の裁量に丸投げせずに、細かな注文をつけるようになった」と指摘。今回の日の丸・君が代訴訟の判決も、そうした流れの延長にあると位置付けています。かなり長文の解説記事なのですが、分かりやすい内容で、参考になりました。

印象に残るのは、最後に橋下徹・大阪市長と大阪維新の会に触れたくだりです。引用して紹介します。

ところで、「大阪維新の会」は、君が代を起立斉唱しない教員に対して、同一の職務命令違反を3回繰り返した場合、分限免職の対象とする「教育基本条例案」を府議会に提出している。今回の判決について、「維新の会」の橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事は、言い渡しの翌日、条例案の当該規定を見直し、処分前に指導研修の機会を設ける考えを示した(『朝日新聞』1月17日付夕刊)。免職は停職よりもずっと重いので、「処分の選択が重きに失するものとして社会通念上著しく妥当を欠き」違法とされる可能性が高いため、こうした対応になったものと思われる。

最高裁判決を報ずる各紙一面の見出しは、「重い教員処分慎重に」(『朝日新聞』1月17日付)、「不起立で停職・減給違法――『都の処分重すぎる』」(『読売新聞』同)、「君が代訴訟『減給以上慎重に』」(『毎日新聞』同)というものだったが、政治面、社会面では一様に、大阪府の条例案への影響に言及していた。逆に言えば、「処分3回、即免職」という極端な条例案がなければ、最高裁がここまで処分の選択にまで細かく立ち入っただろうか。東京都の「10.23通達」の「戒告→減給×2→停職」という加重を懲戒権者の裁量権の範囲だと認めれば、大阪の条例案への法的歯止めにならないと考え、「減給以上」というよりゆるやかなところに「防波堤」を設けて、大阪の動きを牽制したと言えなくもない。いずれにせよ、この判決もまた、「最高裁が変わってきた」という流れのなかに位置づけられることは間違いないだろう。

最高裁が橋下市長と維新の会を牽制しようとした、とのとらえ方には「なるほどなあ」と思いました。(ブログ「ニュースワーカー2」より)

 

蔓延する米軍内での性的暴行 Newslog USA

戦地で、米軍女性兵士を待ち受けているのは敵からの攻撃だけではない。同僚兵士・上官からの性的暴行という別の闘いがある。20日、サンダンス映画祭で初公開されたドキュメンタリー映画「The Invisible War」では、軍内での組織がらみの性的暴行の実態が被害者を通して明らかになっている。また、最近国防総省もその蔓延した性的暴力実態を認める発表をしている。

一般社会でレイプ被害に合えば警察に届け出る。しかし、連帯をもって仕事に当たることが優先される職場で、被害提出先が上司であり、かつその上司がレイプ加害者であればどうだろう。この職場とは特殊な隔離された社会「米軍」であり、レイプ事件は兵舎で日常的に行われている。

カービー・デイック監督の「The Invisible War」は、数人のレイプ被害にあった若い女性兵士に焦点をあてている。勇敢にも被害を公にし、軍と真っ向から闘い、生活を立て直そうとする姿が描かれている。また同映画は、レイプの実態だけでなく組織的に犯罪をもみ消そうとする軍の体質や司法組織を明らかにし、さらにこの暴力的風土を変えるよう抜本的な解決を呼びかけている。

米紙ブルームバーグなどによると、国防総省は昨年3191件の性的暴力被害報告を受けたと17日発表した。全体数は一昨年より若干多く、過去5年間で19%の増加を見ている。しかし、パネッタ国防長官は、実際には推定で1万9000件はあるだろうと言う。

この1万9000件という数字は、2010年の現役兵士対象の調査に基づいている。ここでいう性的暴力は、国防省「軍事司法統一法典」で定めているレイプから不正な性的接触に至るまでを含んでいる。

被害件数が推定より少ないのは、多くが報告されないまま葬られているからだ。80%以上の事件が報告されないでいるという。軍では、事件をどう取り扱うかの決定は、部隊上官に任されている。33%の女性兵士がレイプを報告しないのは、報告提出先の上官がレイプ加害者の友達だから。また25%が報告しないのは、上司がレイプ加害者だからという。

入隊する時、兵士たちは何か起これば軍が後ろ盾になってくれると思うだろうが、そうではないのだ。

米軍にとっても、性的暴行事件は厄介な問題である。犯罪であるだけでなく、コストがかかりすぎる問題だ。退役軍人局は、これらの性的暴行被害者に2010年だけで厚生関連で8億7200万ドルも費やしている。また、兵士が軍相手に訴えれば、その訴訟費用は1件につき約4万ドルかかる。

昨年11月ジャッキー・スピアー下院議員(民主党)は、議会に新しい米軍関連法案を提出した。同法案では、起訴に至っていない、また報告されていない性的暴力に焦点を当て改善策を提示している。この法案可決に向けて、「The Invisible War」ウエブサイトでは、被害女性兵士が国家軍事委員会議長などへの嘆願を呼びかけている。(「ブログNewslog USAより。筆者は在米ジャーナリスト http://www.newslogusa.com/ )

*サンダンス映画祭は、インディペンデント映画を対象に毎年1月ユタ州で開催されている。以下のビデオは「The Invisible War」の予告編。

The Invisible War

 

【福島・東西しらかわ農協の挑戦】(上) 7000か所で土壌の放射線測定、20ベクレル以上のコメは出荷停止した 

メディアでも報道されず、都市に住むほとんどの人に知られていないが、原発事故と放射能禍の只中で、地域に住むさまざまの人たち、諸組織がそれぞれの場で生きるための懸命の努力を続けているそのひとつの事例をJA農協にみた。福島県中通りの南に位置する東西しらかわ農協。組合員約7000人、コメ17億円、野菜16億円、畜産5億円を売り上げていた同農協は独自検査をもとに独自の基準を設け、1キロ当たり20ベクレルを超えたコメは出荷していない。そして今、春の作付けに向け、管内7000か所の田畑の土壌の放射線量を計るマップ作りに取り組んでいる。同農協の鈴木昭雄組合長にインタビューした。(聞き手:大野和興)

ー放射能は人災なのです

同じ震災を受けても、福島が宮城や岩手と違うのは、放射能被害です。放射能は怖いものである。そうは言っても、私たち福島の者には、受け入れざるをえない状況にあります。私どもは、ここから逃げるわけにはいきません。どうしたら頭の上の黒い雲を払しょくできるのかということに努力しなければならない。原発事故後しばらくの間の状況を申しますと、4月頃には、「市場に持ってきてくれるな」と言われました。持ってきても全部廃棄するよ、価格は1円だよ、という状況でした。

福島県の人びとは、何をしたというのでしょうか。放射能は、人災以外の何ものでもありません。生産者のプライドを守るために売らなくてはいけません。売るためには、消費者に分かってもらわなくてはなりません。「何でこんなことになっちまったんだ」と、毎日毎日悩んでいます。安全安心、有機栽培、自然栽培を続けてきたのですが、すべてが福島という名前の前には通用しなくてなってしまいました。

ー自主基準で20ベクレル超えは出荷停止した

そんな状況を跳ね返そうと、福島の農協は出来る限りのことをやってきました。その上で2012年の作付けに向け、私どもの農協の管内では田畑7000か所で自前の土壌検査などにも取り組みます。みなさまの一番関心の高い食の安全への取り組みから報告させていただきます。     コメについていいますと、県が旧市町村単位に二カ所ずつ調査しました。私ども東西しらかわ農協管内では四、五十になりますか。それでは不十分だということで、私どもでは三〇〇ヶ所ほど計りました。いずれもND(検出せず)となり、出荷できるということで進めてきました。計測機器は農協でかなり高性能なものを思い切って購入しました。自然界にある放射性カリウム40を分離できるもので、15分かけて20ベクレルまで計れます。

農協が出荷するものはその範囲までで、20ベクレルを越えて放射能が計測されたものは出荷していません。といっても、農家には生活がありますから、コメ代金は農協が立て替えて農家に払っています。これに加えて、出庫するトラック単位でも計っています。一台のトラックに二品種とか三品種とか積む場合もありますから、その場合は三個体ということで検査します。

ー 春耕に向け管内7000か所で土壌検査

土壌については、この春の作付け向け、管内7000ヶ所の水田、畑で、土壌中の放射線検査をやります。管内には水田が約5000ヘクタール、畑が2000ヘクタールありますから、一ヘクタールに一ヶ所ということになります。測定方法やサンプルの取り方などに関しては東京農業大学の指導を得ながら土壌汚染マップをつくろうという取り組みです。雪が降ったり、土壌が凍結したりという問題はありますが、ぜひ次の作付けには間に合わせたいと考えているところです。

ほとんどは基準値以下だとは思いますが、生産者の不安は出来るだけ取り除かなければなりません。現に農協に「うちを是非計ってほしい」という声がたくさん寄せられています。これまでの行政の取り組みは、対症療法というか、汚染された場所に駆けつけて処理するということできています。私どもは体質からというか、面的に根本的なところからやっていかなければいけないと思っているのです。(続く)(筆者は農業ジャーナリスト「ベリタ」編集長)

 

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